「なんだ、元気そうじゃん」

高校三年生の秋、鬱の症状が酷くて全く学校に行けなかった私に担任の先生が言ったんだ。私が毎日の辛さに耐えることに精一杯で、眠れない夜にベランダへ足をかけたことがあるだなんて知らないものね。今を生きることしか考えられないのに、落とした単位のことなんか、これからどうしていくのかなんて、私がいちばん知りたかったよ。目の前で泣いてみたらよかったのかな、いつも夜中は涙が止まってくれないの。ヘラヘラせずに辛いって言えばよかったのかな。そしたら分かってくれたかな。先生、私、全然元気なんかじゃなかったよ。ずっと、傷ついたまんまだよ。