あとのまつり

気温はもうお気に入りのコートが着られるほどなのに、ヘッドフォンから流れる歌はまだ夏の恋をうざったいくらいに暑苦しく叫んでいた。いつも、季節外れな音楽を聞いている気がする。呆れるくらいに天邪鬼な自分にもそこそこ慣れてきた。流行りのアニメは見たくない。ブームが去った頃に一人でハマって誰とも語り合えずに寂しくなるのもそろそろお決まりといっていい。それが自分に似合ってるとさえ思う。みんなタイミングタイミングってそればっかり。いいよ好きが噛み合わなくたって。私の好きだけが輝けばそれでいい。